先週の眼科は視野検査だった。

やればやるほど好きになれない検査である。

 

すでに私の両目はともに

鼻側上部の視野が欠けている状態だ。

緑内障が見つかって8年。

毎日欠かさず目薬を点したところで

私の視神経は着実に死滅している。

そのスピードは10年単位と言われているが

8年で4分の1が真黒になるとは

あまりにも根性が無さ過ぎだ。

 

とくに右目の進行は加速している。

もはや私に待つのは手術だけだが

先生曰く、上部だけが欠けている場合には

急いで手術をすることはしないらしい。

普段の生活の中で、上を見ることは少なく

大切なのは下部の視野である。

つまりそちらに欠損が出ていない私の場合は

しばらく様子見ということになる。
 

「ただ、右目(の欠損部分)が下りてきそうな感じだな」

先生は言った。

けれど手術をしたところで進行が止まるわけではなく

逆に、手術をしてしまえばもう打つ手は無い。

残る4分の3が真黒になるにはあと20年強か・・・。

あ~それまでに命の寿命が来てくれたらな。

 

私の隣で視野検査を受けていた年配の女性は

4年前に右、さらに去年左の手術を受けたらしい。

「術後4年の経過チェックでいくつか検査しますね」

と言う看護師さんに

「もういいわ。検査したって治るわけじゃないんだから」

と、ウンザリ声で言っていた。

その気持ち、良く分かる・・・。

 

今回の眼圧は「14」。

当初は「18」が普通だったことを思えば

間違いなく私の眼圧は下がっており

目薬の効果が出ていると言える。

けれどそれが進行を止めることに

イコールかと言えばそうではない。

 

薬を使ったところで病状はゆっくりと進行し

眼圧を下げたところでそれは止まらず

ただただ目が窪むだけである。

手術をしたところで治ることのない病気・・・

それが緑内障なのだ。

 
それでも私は

今日も効果を実感できない目薬を点すしかない。

もはや気休めでしかない習慣である。